Categories: 思索・アフォリズム・詩

未来永劫の《吾》

其処は何の変哲もない《日常》の《世界》でしかなかった。
唯一つ、違ってゐたのは《吾》と《異形の吾》がはっきりと分離してゐた事だった。
それが地獄の全てであったのだ。


最早《吾》は進退谷まったのだ。
何処にも逃げ道はなく、《吾》は只管《吾》であることを強ひられし。


――嗚呼、《吾》が何をしたぞ。
――ふっ、《存在》してしまったことが運の尽きだ。


さう言ふと《異形の吾》は昇天し、《吾》のみが何にもない地獄に未来永劫に残されし。
積　緋露雪

物書き。

Leave a Comment
Share
Published by
積　緋露雪
Tags: 未来永劫の《吾》
6年 ago

Recent Posts

狂瀾怒濤

吾が心はいつも狂瀾怒濤と言って…

1週間 ago

目覚め行く秋と共に

夏の衰退の間隙を縫ふやうに 目…

2週間 ago

どんなに疲弊してゐても

どんなに疲弊してゐようが、 歩…

3週間 ago

別離

哀しみはもう、埋葬したが、 そ…

1か月 ago

終はらない夏

既に九月の初旬も超えると言ふの…

2か月 ago

それさへあれば

最早水底にゆっくりと落ち行くや…

2か月 ago

アーカイブ

カテゴリー

2019年3月
月 火 水 木 金 土 日
123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
思索・アフォリズム・詩

狂瀾怒濤

Posted on by 積　緋露雪

吾が心はいつも狂瀾怒濤と言っていいだらう。 何をするにも憤怒Read More未来永劫の《吾》

思索・アフォリズム・詩

目覚め行く秋と共に

Posted on by 積　緋露雪

夏の衰退の間隙を縫ふやうに 目覚め行く秋は やがて世界を彩りRead More未来永劫の《吾》

思索・アフォリズム・詩

どんなに疲弊してゐても

Posted on by 積　緋露雪

どんなに疲弊してゐようが、 歩きを停めてはならぬ。 ひと度歩Read More未来永劫の《吾》

思索・アフォリズム・詩

別離

Posted on by 積　緋露雪

哀しみはもう、埋葬したが、 それでも別離は誰であらうと、 納Read More未来永劫の《吾》

思索・アフォリズム・詩

終はらない夏

Posted on by 積　緋露雪

既に九月の初旬も超えると言ふのに 酷暑は一向に已みさうにないRead More未来永劫の《吾》

思索・アフォリズム・詩

それさへあれば

Posted on by 積　緋露雪

最早水底にゆっくりと落ち行くやうに 断念をのみ後生大事に抱いRead More未来永劫の《吾》

思索・アフォリズム・詩

狂瀾怒濤

Posted on by 積　緋露雪

吾が心はいつも狂瀾怒濤と言っていいだらう。 何をするにも憤怒Read More未来永劫の《吾》

思索・アフォリズム・詩

目覚め行く秋と共に

Posted on by 積　緋露雪

夏の衰退の間隙を縫ふやうに 目覚め行く秋は やがて世界を彩りRead More未来永劫の《吾》

思索・アフォリズム・詩

どんなに疲弊してゐても

Posted on by 積　緋露雪

どんなに疲弊してゐようが、 歩きを停めてはならぬ。 ひと度歩Read More未来永劫の《吾》

思索・アフォリズム・詩

別離

Posted on by 積　緋露雪

哀しみはもう、埋葬したが、 それでも別離は誰であらうと、 納Read More未来永劫の《吾》

思索・アフォリズム・詩

終はらない夏

Posted on by 積　緋露雪

既に九月の初旬も超えると言ふのに 酷暑は一向に已みさうにないRead More未来永劫の《吾》

思索・アフォリズム・詩

それさへあれば

Posted on by 積　緋露雪

最早水底にゆっくりと落ち行くやうに 断念をのみ後生大事に抱いRead More未来永劫の《吾》

AI The Marriage of Heaven and Hell THE [FIRST] BOOK OF URIZEN THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 2 THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 3 THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 4 THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 5 THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 6 THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 7 THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 8 THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 9 Urizen ものの有様 ユリゼン 世界を握り潰す 中有を彷徨ふ 光に希望を見てしまふこの条件反射的な思考法は誤謬である 前歴史における世界開闢物語　一 前歴史における世界開闢物語　三 前歴史における世界開闢物語　二 前歴史における世界開闢物語　五 前歴史における世界開闢物語　六 前歴史における世界開闢物語　四 嗤(わら)ふ吾 壊れ行く日常の中で吾は座して死を待つのみか 夢が特異点の存在を暗示する 夢幻空花(むげんくうげ) 夢幻空花なる思索の螺旋階段 夢魔 審問官――第一章　喫茶店迄 審問官　第二章「杳体」 審問官第三章　「轆轤首」 小説　祇園精舎の鐘の声　十七の篇 小説　祇園精舎の鐘の声　十九の篇 小説　祇園精舎の鐘の声　十八の篇 小説　祇園精舎の鐘の声　十六の篇 水際(みぎは) 流される 畸形 白い野良猫 移ろひ行くことの悲哀 薄明の中で 蟻地獄 邂逅 黙劇「杳体なる《もの》」

黙考のしじま

思索に耽る苦行の軌跡

AI The Marriage of Heaven and Hell THE [FIRST] BOOK OF URIZEN THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 2 THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 3 THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 4 THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 5 THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 6 THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 7 THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 8 THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 9 Urizen ものの有様 ユリゼン 世界を握り潰す 中有を彷徨ふ 光に希望を見てしまふこの条件反射的な思考法は誤謬である 前歴史における世界開闢物語　一 前歴史における世界開闢物語　三 前歴史における世界開闢物語　二 前歴史における世界開闢物語　五 前歴史における世界開闢物語　六 前歴史における世界開闢物語　四 嗤(わら)ふ吾 壊れ行く日常の中で吾は座して死を待つのみか 夢が特異点の存在を暗示する 夢幻空花(むげんくうげ) 夢幻空花なる思索の螺旋階段 夢魔 審問官――第一章　喫茶店迄 審問官　第二章「杳体」 審問官第三章　「轆轤首」 小説　祇園精舎の鐘の声　十七の篇 小説　祇園精舎の鐘の声　十九の篇 小説　祇園精舎の鐘の声　十八の篇 小説　祇園精舎の鐘の声　十六の篇 水際(みぎは) 流される 畸形 白い野良猫 移ろひ行くことの悲哀 薄明の中で 蟻地獄 邂逅 黙劇「杳体なる《もの》」