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THE [FIRST] BOOK OF URIZEN 4

第四章[a]

1. ロスは驚愕に苛まれし
骨を戛戛と鳴らし怯えけり


2. そして、地獄の炎で
不死の狂った憤怒で震へ上がらせり


3. 旋風の数数の中に、そして、瀝青、そして、硝石が
ロスの憤怒の四肢の周りに


4. そして、ロスは網と罠を作りし
そして、辺りに網を投げたり


5. 彼は身震ひする恐怖の中監視せし
暗黒は変化し、そして、あらゆる変化を束縛されし
鉄と真鍮の留め金で


6. そして、これがユリゼンの変化でありぬ


第四章[b]

1. 幾星霜が経ちて彼は寝返りを打つなり!
巌のやうな眠りの時間が経ちて彼は寝返りを打つなり!
一つの真っ暗な荒涼とした光景が移り気で伸びをした如く
地震で地割れを起こし、暗くくすんだ炎を噴き出しつつ
年月を重ね不気味に年月は逆巻し
陰鬱な劫罰、暗黒の旋風群の中、彼の周りでは
永劫の「預言者」は咆哮せし
彼の鉄の鋲が尚も打ち続けられし
熔けし液体の鉄を注がれつつ、分かれながら
監視するにはぞっとするやうな夜。


2. そして、ユリゼンは(それは彼の永劫界での名)
彼の実り多き悦びは更に更に暗くなりぬ
暗黒の闇に秘匿されり、感情は高ぶりつつ
地獄の硫黄の流体には彼の幻影の数数が
永劫の「預言者」の下は暗黒の鞴を吹きし
そして、火箸を休みなく回しぬ、そして、鎚は
絶え間なく叩かれし、新たに新たに鎖を鍛錬し
その環を数へつつ。何時間も、何日も、そして、何年も


3. 繋がれし永劫の精神は巻き始めぬ
激怒の渦を、途絶えることなくくるくると
そして、硫黄の泡はどろりと迸りながら
固まりぬ、一つの湖、輝き、そして、透明に輝きながら
山脈の寒冷地帯では雪の如く真白く。


4. 忘却、黙狂、必然!
精神の鎖に雁字搦めとなりし、
お互ひ身を縮こませし氷の足枷の如し
分裂さりぬ、「永劫」から引き裂かれし、
ロスは彼の鉄の足枷を鍛錬す、
そして、溶鉱炉を温め、そして、注ぎぬ
どろどろに熔けた鉄とどろどろに熔けた真鍮を


5. 不死から解き放たれ不安に苛まれし
苦痛で大きく波打ち! 激しい苦痛! 忍耐を超え
頂点が毛むくじゃらの野生として閉ぢ込められるまで
一つの球体の中に、彼の知性の源泉。


6. 恐怖の悪夢を見るやうな微睡みの中、
地獄の鎖に繋がれり如し、
巨大な「背骨」が拷問に身悶えす
風風の上で、づきづきする痛みが走りぬる
肋骨を、彎曲せし巨大ながらんどうの如し
そして、硬い骨、凍り付きし
彼の悦びの神経細胞全てに亙て。
そして、第一の「時代」が過ぎし、
そして、暗鬱な深い悲しみの状態。


7.「背骨」に接合せし巨大ながらんどうから、
赤色をした恐怖が沈みし
丸い球体は熱く燃え盛りながら、深く
深く「深淵」へと沈み込みし、
喘ぎ、球体になりし、身震ひしながら
一万もの枝枝が芽を出しながら
彼の硬い骨の周りの。
そして、第二の「時代」が過ぎ去りし
そして、暗鬱な深い悲しみの状態。


8.痛ましい恐怖が逆巻く中、
彼の神経質な脳は枝枝の芽を出しぬ
彼の心臓の枝枝の周りの。
上部に二つの小さな球体
そして、二つの小さな洞窟が固定し
風から大切に隠しながら、
彼の「目」は深淵を見るなり、
そして、第三の「時代」は過ぎし
そして、暗鬱な悲しい状態。


9. 希望の激痛が始まりぬ、
重重しい痛みと闘ひ、奮闘す。
閉ぢし螺旋の中に二つの「耳」。
幻視する彼の球体の下から
勢いよく飛び出し石化せぬ、そして、身震ひさせるなり
それらが成長するにつれ。そして、第四の「時代」が過ぎし
そして、暗鬱な悲しい状態。


10.ぞっとするやうな苦悩に病んで、
風にしがみ付きつつ、
二つの鼻孔が深淵へ向かって曲がりぬ。
そして、第五の「時代」が過ぎし
そして、暗鬱な悲しい状態。


11.ぞっとするやうな苦悩に病んで、
彼の肋骨の内部に脹らますなり、
一つの渇望せし「飢ゑたがらんどう」、
それから彼の水路のやうな「喉」が生じるなり、
そして、赤き炎の如し「舌」
渇きの、そして、飢ゑのが現れし。
そして、第六の「時代」が過ぎし、
そして、暗鬱な悲しい状態。


12.湧いてくる憤怒、そして、激しい苦痛を押し殺し
彼は右「腕」を北へ投げ出し
彼の左「腕」は南に投げ出しぬ
ぞっとする深淵へ突き出しながら、
そして、彼の「足」は下の「奈落」を踏み付けぬ
身震ひし、そして、呻きながら、そして、暗鬱に。
かうして第七の「時代」が過ぎ去りし
そして、暗鬱の悲しい状態。
(続く)

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