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想定される生成系AIが齎すであらうこと 二

 とはいふものの、生成系AIは検索として使ふと途轍もなく便利であるのは間違ひない。しかし、生成系AIは尋ね方一つで返ってくる応答が全く違ふのである。今のところ、遊び感覚で生成系AIを使ってみたのであるが、哲学的な質問は、効き方を間違へなければ、かなり深く掘り下げた応答が返ってくるのも事実で、意見が分かれるところだと思ふが、生成系AIはこれから人間の日常に深く入り込むのは間違ひないのだから、積極的に生成系AIに対しての尋ね方を学ぶのに教育にも取り入れるべきといふ意見と、いやいやあれもこれも黙黙と自分の手でどんなに時間がかかっても調べるのも勉強といふ生成系AIに対して超消極的意見の二つに分かれる。ここで中庸はない。ところがである。私的感想を述べれば、生成系AIは答へを変に纏めて大切な細部を端折るのである。多分、まだ、そこまでの言語処理のAlgorithmができてたゐないからだと思ふが、なるべく応答を短く短くしようとしてゐると思へるのが見え見えで、肝心なところがまだ抜けてゐる。だが、生成系AIの開発速度は余りにも速いために、それもすぐに解消してある設問をするとあらゆる角度からの応答を一冊の本が書けるくらいに詳しく応答が返ってくる時も近いに違ひない。さうなると設問の立て方が巧い人のみ重宝され、凡人はお払ひ箱の時代が直ぐそこまで来てゐる。

 しかし、強大なBlackboxが人間の前に出現し、AIがどんな論理で答へを導き出すのかは誰にも解らないままである。今でさへ、さうなのだから、更に進化したAIに対しては尚のこと皆目分からないままであらう。人間の脳細胞を模したNeural NetworkのAlgorithmが更に急速に進化すれば、学習するDataも厖大に上るかもしれず、もし、それがSuper Computerを使って生成系AIが構築されれば、それは最早化け物である。それに対しても使い方次第だといふ人もゐるだらうが、相手が化け物である以上、Stopperが組み込まれなければ、何を仕出かすか解らないといふ恐怖はある。

 結局、生成系AIのAlgorithmと相性がよい人のみ重宝され、それ以外は仕事にあぶれることになる可能性が高い。生成系AIが深く日常に組み込まれれば、新たな仕事が生まれるといふけれども、それもこれもComputerに組み込まれたAlgorithmとの相性次第といふことになり、そもそもComputerとの相性が悪いといふ人は世界からの疎外感は計り知れないものになる。そこで、Computerに対しての叛旗を翻す人たちが徒党を組んで彼方此方で紛争を起こす世の中になること必然と思へる。

 

(続く)

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