地上を歩いてゐても

吾の周りの時空間がべとりと纏はり付くやうに

吾をキリキリと縛り上げては、

窒息させんとばかりに

吾の日常は存立する。

絶えず息苦しいことは

生きてゐる証拠として受け容れるとしても

この吾を囲繞する時空間に対する不快感はどうしようもない。

だから、吾は絶えず不快で、

初めはそれは吾が吾に対する不快だとばかり考へてゐたが、

それに加へて吾はそもそも時空間が不快なのである。

それが吾を囲繞するとなるともう堪らぬことで、

どこかへ逃げ出したいのであるが、

時空間のないところは特異点なのかもしれぬと

一所懸命に特異点を想像するのだが、

何もかもが、結局は時空間に呑み込まれてしまふ。

吾は疾風怒濤の大嵐に変貌する時空間へと連れ行かれ、

まるで水の中を潜行してゐるやうに時空間に揉まれては錐揉み状態になり、

深時空間へと辿り行く。

そこで一息つく暇もなく

心奥時空間へと連れ行かれ、

息苦しさに気絶する。

さうして頭だけが冴ゆ吾は

奇想天外で摩訶不思議な世界を夢見てゐる。

そのときだけ、あれだけ不快な時空間からの解放なのである。

だが、吾は

――ぐふっ。

と、最後の息を漏らしてしまひ、

窒息するのだ。

さうして時空間の残滓と共に流れゆき、

死のみを夢見る地獄の中で、

輪廻のみを繰り返す。

 

地上を歩いてゐても

吾の周りの時空間がべとりと纏わり付くやうに

吾をキリキリと縛り上げては、

窒息させんとばかりに

吾の日常は存立する。

絶えず息苦しいことは

生きてゐる証拠として受け容れるとしても

この吾を囲繞する時空間に対する不快感はどうしようもない。

だから、吾は絶えず不快で、

初めはそれは吾が吾に対する不快だとばかり考へてゐたが、

それに加へて吾はそもそも時空間が不快なのである。

それが吾を囲繞するとなるともう堪らぬことで、

どこかへ逃げ出したいのであるが、

時空間のないところは特異点なのかもしれぬと

一所懸命に特異点を想像するのだが、

何もかもが、結局は時空間に呑み込まれてしまふ。

吾は疾風怒濤の大嵐に変貌する時空間へと連れ行かれ、

まるで水の中を潜行してゐるやうに時空間に揉まれては錐揉み状態になり、

深時空間へと辿り行く。

そこで一息つく暇もなく

心奥時空間へと連れ行かれ、

息苦しさに気絶する。

さうして頭だけが冴ゆ吾は

奇想天外で摩訶不思議な世界を夢見てゐる。

そのときだけ、あれだけ不快な時空間からの解放なのである。

だが、吾は

――ぐふっ。

と、最後の息を漏らしてしまひ、

窒息するのだ。

さうして時空間の残滓と共に流れゆき、

死のみを夢見る地獄の中で、

輪廻のみを繰り返す。

地上を歩いてゐても

吾の周りの時空間がべとりと纏わり付くやうに

吾をキリキリと縛り上げては、

窒息させんとばかりに

吾の日常は存立する。

絶えず息苦しいことは

生きてゐる証拠として受け容れるとしても

この吾を囲繞する時空間に対する不快感はどうしようもない。

だから、吾は絶えず不快で、

初めはそれは吾が吾に対する不快だとばかり考へてゐたが、

それに加へて吾はそもそも時空間が不快なのである。

それが吾を囲繞するとなるともう堪らぬことで、

どこかへ逃げ出したいのであるが、

時空間のないところは特異点なのかもしれぬと

一所懸命に特異点を想像するのだが、

何もかもが、結局は時空間に呑み込まれてしまふ。

吾は疾風怒濤の大嵐に変貌する時空間へと連れ行かれ、

まるで水の中を潜行してゐるやうに時空間に揉まれては錐揉み状態になり、

深時空間へと辿り行く。

そこで一息つく暇もなく

心奥時空間へと連れ行かれ、

息苦しさに気絶する。

さうして頭だけが冴ゆ吾は

奇想天外で摩訶不思議な世界を夢見てゐる。

そのときだけ、あれだけ不快な時空間からの解放なのである。

だが、吾は

――ぐふっ。

と、最後の息を漏らしてしまひ、

窒息するのだ。

さうして時空間の残滓と共に流れゆき、

死のみを夢見る地獄の中で、

輪廻のみを繰り返す。

地上を歩いてゐても

吾の周りの時空間がべとりと纏わり付くやうに

吾をキリキリと縛り上げては、

窒息させんとばかりに

吾の日常は存立する。

絶えず息苦しいことは

生きてゐる証拠として受け容れるとしても

この吾を囲繞する時空間に対する不快感はどうしようもない。

だから、吾は絶えず不快で、

初めはそれは吾が吾に対する不快だとばかり考へてゐたが、

それに加へて吾はそもそも時空間が不快なのである。

それが吾を囲繞するとなるともう堪らぬことで、

どこかへ逃げ出したいのであるが、

時空間のないところは特異点なのかもしれぬと

一所懸命に特異点を想像するのだが、

何もかもが、結局は時空間に呑み込まれてしまふ。

吾は疾風怒濤の大嵐に変貌する時空間へと連れ行かれ、

まるで水の中を潜行してゐるやうに時空間に揉まれては錐揉み状態になり、

深時空間へと辿り行く。

そこで一息つく暇もなく

深奥時空間へと連れ行かれ、

息苦しさに気絶する。

さうして頭だけが冴ゆ吾は

奇想天外で摩訶不思議な世界を夢見てゐる。

そのときだけ、あれだけ不快な時空間からの解放なのである。

だが、吾は

――ぐふっ。

と、最後の息を漏らしてしまひ、

窒息するのだ。

さうして時空間の残滓と共に流れゆき、

死のみを夢見る地獄の中で、

輪廻のみを繰り返す。

積 緋露雪

物書き。

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積 緋露雪

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