黙考のしじま
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思索・アフォリズム・詩
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未来永劫の《吾》
其処は何の変哲もない《日常》の《世界》でしかなかった。
唯一つ、違ってゐたのは《吾》と《異形の吾》がはっきりと分離してゐた事だった。
それが地獄の全てであったのだ。
最早《吾》は進退谷まったのだ。
何処にも逃げ道はなく、《吾》は只管《吾》であることを強ひられし。
――嗚呼、《吾》が何をしたぞ。
――ふっ、《存在》してしまったことが運の尽きだ。
さう言ふと《異形の吾》は昇天し、《吾》のみが何にもない地獄に未来永劫に残されし。
積 緋露雪
物書き。
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積 緋露雪
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未来永劫の《吾》
6年 ago
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