口惜しきは 口惜しきはお前の生に対するその姿勢なのだ。 お前は生に対してかくの如く断言しなければならぬ。 「死んだやうに生き永へえるには、《吾》は《吾》の無間地獄から抜け出すべく、《吾》は須か […]
流れる雲に 《吾》の頭上を流れゆく雲は 絶えず変容して已まぬのであるが、 その中で《吾》は、 流れる雲の如くに絶えず変容してゐると断言できるのか? 仮に《吾》が変容する事を一度已めてしまったな […]
何気なく 何気なく見ただけであるにせよ、 一度でも目にしたものは必ず見た事を覚えてゐなければならぬ。 何故って、今生の縁として、多生の縁として 眼にしてしまったものは必ず死後までも覚えておかなければならぬ。 […]
春の闇地獄のやうに美しく 花冷ゑの雨に打たれて吾を棄つ 朧月影踏みをして影嗤ふ 妖しげに咲く桜木に彼の世見る 桜持つその妖艶さ死の匂ひ Gemini-3.1-Pro […]
闇ばかり何処を見ても闇ばかり何時もの事と彷徨ひ歩く あてどなく歩く幸せ幾ばくか踏み迷ひてそれいとをかし 豹変すそんな力が残りしか疑心暗鬼が生む愛憎の涯 残り香に再び火照る吾が情動 […]
寂寞 此の寂寞とした、何とも表現し難き感覚は、何なのであらうか。 ――それ。 と其処に石ころの一つを投げ入れても、カランコロンと虚しい音が響くだけなのだ。 しかし、その寂寞とした其処を、吾は決して見放すこと […]
何たることか 何たることか。 《吾》を苦しめてゐる《もの》が《存在》それ自体だといふのか。 ならば、《吾》は《存在》から退くべきなのぢゃないかな。 かうして、《吾》は何時でも《存在》から退く事ばかりを考へて […]
朝靄に消ゆるは誰が影か それは地中から際限なく立ち上る湯気のやうに 直ぐに辺りは濃い朝靄に包まれ、 その中に消ゆる独りの影があったのだが、 瞬く間に朝靄の中に消えてしまったのだ。 これはドッペ […]
記憶飛び体調悪く春沈む 何度ぶちのめせばいいのか春一夜 陽炎に何を重ねる似而非人間 交はりて吾立ち上がりし蜃気楼 早春の寒の戻りに老ひ感じ Gemini-3.1-P […]
闇に紛れて この闇に紛れてまんまと逃げ果せたと思ふな。 何故って、闇自体がお前だからさ。 両の目玉をかっと見開き、 闇の中でも気配でものの存在が解かるお前は、 さぞかしをかしいに違ひない。 ところが、俺はか […]