連続は維持すべきものなのか おれであることを”連続”したものとして認識するおれは、 決定的に何かが欠落してゐると思へ。 それが此の世に対するおれの最高のもてなしなのだ。 おれが連続してゐるなんぞまやかしに過 […]
乖離性自我同一障害といふ病 おれと言ふことに途轍もない屈辱を感ずるおれは、 もう手遅れに違ひない。 それを仮に乖離性自我同一障害と名付ければ、 この病はキルケゴール曰く処の「死に至る病」の変種に過ぎぬのかも知れぬ。 此の […]
焦燥 何をそんなに急ぐ必要があるのか。 此の焦燥感は何ものも留めることはできぬのか。 それとも、このおれと言ふ存在に我慢がならぬのはまだ善しとしても、 焦燥感に囚はれて、 無鉄砲なことを何時しでかすかと杞憂に囚はれてゐる […]
ぼんやりとした恐怖 そこはかとなく、心の奥底から湧いてくる幽かな感情は恐怖だったのかも知れぬ。 おれが此の世に存在することの意味を問ふ馬鹿はもうせぬが、 存在するだけで恐怖を感ずるのはとても自然なことなのかも知れぬと思ひ […]
土壺に嵌まる こんなところに土壺が口を開けてゐたなんてちっとも思はなかったが、 しかし、本心ではそれを期待してゐた己の浅はかさに自嘲するのである。 しかし、外部へちっとも視線が行かぬおれの欠点は、 中原中也 […]
初秋の憂鬱 初秋の風がゆるりと吹くと、 おれはどうしやうもなく憂鬱になる。 朝日が登る様をぢっと凝視しながら、 まんじりともせずに眠れなかった夜明けに、 ぐったりと疲れ、 ひねもす疲労困憊なのだ。 &nbs […]
悲歌 ちっとも哀しくないのに 頬を流れる涙は塩辛くて、 切なさばかりが際立つ。 何故泣いてゐるのか さっぱり心当たりはないのであるが、 さうしてゐても夕日は沈んでゆく。 たゆたゆと夕日は沈んで […]
闇の中の祝祭 何処とも知れずに湧いてきた「魔のもの」たちの祝祭が 漆黒の闇の中で始まった。 それは欧州でのワルプルギスの夜と呼ばれるものに近いのかも知れぬが、 極東のこの島における漆黒の闇の中 […]
瞼裡に再現前した表象に喰はれる 破戒でもしたのだらうか。 おれの意識は、 気を抜くと瞼裡に再現前した表象に追ひ抜かれて、 挙げ句の果ては喰はれる懸崖に追ひ込まれた。 その懸崖といふのがまた曲者で、 その懸崖 […]
今日は草臥れた 何だかな、 今日はとっても草臥れた。 何にも考へたくもないのだが、 つらつらと草臥れた頭蓋内の闇には 例へば落として割れた鏡の欠片に それぞれ違った顔付きのおれが映ってゐるやうな 意味不明な […]