今日は草臥れた
今日はとっても草臥れた。
何にも考へたくもないのだが、
つらつらと草臥れた頭蓋内の闇には
意味不明な表象がぶつ切りに浮かんでくる。
それを一いち追ふ力もなく、
草臥れちまったおれは
唯、眠る時のそれを待ち望んでゐる。
しかし、草臥れちまったおれは、
さう簡単には眠れずに、
往生する筈なのだ。
草臥れちまった時程に、
おれの自意識は爛爛と覚醒しはじめ、
その好奇心溢れる自意識はその頭をむくりと擡げては、
俺の頭蓋内の闇を攪拌す。
だからといって何ものかが見つかる筈もなのだが、
眠れぬ自意識は俺の臀部に噛み付き、
へっへっへっ、と憎たらしい嗤ひを浮かべる筈なのだ。
何だかな、
今日はとっても草臥れた。