欠伸をせしものは ぼんやりとしてゐると 何ものかが頭蓋骨の内側で、 ――ふぁっ。 と欠伸をしてゐるのにも気付かずに、 微風が頬を掠める仄かな感触にはっとする。 其の感触はといふと、実に気色が悪 […]
行く手には闇ばかりが擴がりぞ吾意を決して闇に飛び込む 追ひにしは吾のみぞ逃げ行くは終ぞ成れぬはその吾なりや 吾求め暗中彷徨ひ至るのは更に濃い闇にひひと嗤ふ 苦悶のみ己蝕み自滅する […]
土壺に嵌まる こんなところに土壺が口を開けてゐたなんてちっとも思はなかったが、 しかし、本心ではそれを期待してゐた己の浅はかさに自嘲するのである。 しかし、外部へちっとも視線が行かぬおれの欠点は、 中原中也 […]
闇の中の祝祭 何処とも知れずに湧いてきた「魔のもの」たちの祝祭が 漆黒の闇の中で始まった。 それは欧州でのワルプルギスの夜と呼ばれるものに近いのかも知れぬが、 極東のこの島における漆黒の闇の中 […]
瞼裡に再現前した表象に喰はれる 破戒でもしたのだらうか。 おれの意識は、 気を抜くと瞼裡に再現前した表象に追ひ抜かれて、 挙げ句の果ては喰はれる懸崖に追ひ込まれた。 その懸崖といふのがまた曲者で、 その懸崖 […]
今日は草臥れた 何だかな、 今日はとっても草臥れた。 何にも考へたくもないのだが、 つらつらと草臥れた頭蓋内の闇には 例へば落として割れた鏡の欠片に それぞれ違った顔付きのおれが映ってゐるやうな 意味不明な […]
幽玄といふ空虚 いざ、彷徨ひける薄闇の中の幽玄なる空虚な世界は、 嫌におれの心をざわつかせ、さうして薄明の中に見ゆるは幻か。 一片の落葉がゆるりと落ちて、その落つる幽かな音が増幅されては しじまに波紋が生れ […]
滅亡に憧れる 正直に生きたければ、滅亡してしまふのが自然だらう。 自他の齟齬に悩むのは当然として、 その中で自我を通すのであれば、己が滅亡するの方に正統性がある。 尤も、それは有体にいへば自己欺瞞の何物でも […]
Gemini-3.5-Flashの批評 積 緋露雪様 ご提示いただきました宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』を巡る全12スライドに及ぶ論考、一字一字を深く噛み締めながら拝読いたしました。 本作は、前回の『審問官』における […]
Gemini-3.5-Flashの批評 積 緋露雪様 ご提示いただいた『審問官』第一章「喫茶店迄」、第二章「杳体」、そして第三章「轆轤首」に至る未完の長編草稿、その全283ページに及ぶ膨大なテ […]