初秋の憂鬱

初秋の憂鬱   初秋の風がゆるりと吹くと、 おれはどうしやうもなく憂鬱になる。 朝日が登る様をぢっと凝視しながら、 まんじりともせずに眠れなかった夜明けに、 ぐったりと疲れ、 ひねもす疲労困憊なのだ。   そんなおれは そんなことはお構ひなしに 日常をやうやっと生きてゐる。   しかし、それでいいのだ。 疲れない日などある筈もなく、 疲労困憊してゐる中にも 光明はあり、 いや、闇はあり、 其処へと飛び込む快楽は、 疲労してゐなければ ちっとも味はへない。   また、草臥れちまった中でも生きる喜びはちっとはあって、 宵闇が迫り来る頃、 おれは目覚めたかのように、多少は元気になり、 夜の帳に少しは癒やしを覚え、 真っ暗な部屋の中で、 唯、座ってゐるだけの至福の時間を味はふ。 草臥れてゐるだけに闇がどれほど癒やしになるのか、 おれには解る。 それに伴ふ奈落に落ちる快楽は已められぬ。   さう、草臥れちまった意識が奈落に落ちる快楽は、 ニュートンの林檎の如くには 普遍として見出されてゐないが、 いづれ誰かがそれを発見するかも知れず、 初秋の憂鬱は儚さ故の虫の音とともに深まり行く。 夜長になりつつある初秋は 日を追ふ毎に闇は濃くなり、 おれは、闇を凝視する。   しかし、闇はなんと意識を落ち着かせるのか。 疲労困憊の軀体を引き摺りながらも おれは、闇の中で独り恬然としてゐる。 それが闇に対する礼儀なのだ。 Claude-Opus-4.8の初見の批評 Thinking… Now I’m turning to a different poem by…
Read more


2026年6月2日 0