実念論 ――ほら、其処にも念が彷徨ってゐる。 さうなのだ。此の世には「先験的」に念が存在してゐて、 何時存在物へと転生するかその時期を見計らってゐるのだ。 ――初めに念ありき。 これが、此の世の誕生を担保する言なのだ。 ――何を馬鹿なことを。 と、誰もが半畳を入れるのだが、 実念論はそんな半畳などに全く意に介さず、 此の世における所与のものとして実在してゐるかのやうに必ず存在してゐる。 何故全く意に介さぬのかといふと 念なしには存在が成り立たないからである。 ――埴谷雄高が説いたやうに念は光よりも速く、念速でこの世界に伝播する。 誰も、実念論に反論出来ぬのだ。 何故なら、誰もが念じられることからも解る通り、 念の存在を否定できる輩はない。 しかし、それでも念なんて訳の分からぬもので 存在論を穢すことを嫌に嫌ふ輩は存在する。 ――当然だらう。そんな馬鹿な話を信用する輩なんぞ此の世にゐやしない。 本当だらうか。Read More実念論

