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Tag: 悔し涙

悔し涙

悔し涙   泣くからにはそれだけの理由がある筈で、 それがないのならば、決して泣いてはならぬ。 それが此の世界に対するための最低限の礼儀で、 それが守れないやうならば、 存在する価値などないのだ。   泣く理由があったとして、 その理由が利己的ならば、それは欺瞞である。 利他的な理由のみ、存在が泣ける理由になるのだ。 此処で、排他的な理由で泣くものは、直ぐさま滅するがいい。   そもそも存在と言ふのは、屈辱的なものなのであり、 それが解らぬやうでは存在する価値すらないのだ。 ドストエフスキイの言葉を借りれば、 それは虱や南京虫にも為れぬ代物。   存在するにはそもそも此の世界に対する敗北を承認しながら、 悔し涙を流し、さうして世界に屹立するのだ。 此の世に屹立するとはそれほどに屈辱的であり、 それに歯を食ひ縛りながら両の脚で立つ事のみが、 唯一、現存在が己の位置を確認出来る方法で、 それなくして、存在しちまふものは、 未だ存在に至らずに懊悩を知らぬ童に等しく、 そんな現存在は気色が悪くていけない。   現存在以外の存在、つまり、森羅万象もまた、 名状し難き屈辱の中にあり、 それがある故に絶えず変容し、Read More悔し涙

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