焦燥する魂 何をするでもなく、 忽然と俺を襲ふこの焦燥感は、 絶えず自虐する俺が、恰も懸崖に立たされた無様さに対して 密かに独りずっと嗤ってゐる俺を見出してしまったからに違ひなく、 其処に快楽を見出す俺は、果たせる哉、Masochistには違ひないのである。 未来永劫嬲られ続けるといふ地獄の責め苦が仮に存在するのであれば、 正しく俺はその責め苦を受けてゐる極悪人なのである。 否、違ふ、俺は極悪人になんかこれっぽっちも為れやしない侏儒。 それでもこの焦燥感は油断をしてゐると虚を衝いて襲ひかかり、 それは見事なまでに全く容赦がないのだ。 何に対して焦がれてゐると言ふのだらうか。 何をして俺は燥(かわ)いてゐるのだらうか。 これが将に愚問なのだ。 そんな事は言ふまでもなく、 己の存在に対する不安、つまり、存在に対する焦燥でしかないのだ。 それを問ふ馬鹿はさっさと已めればいいのであるが、 どうしても問はずにゐられぬ俺は、 余程の暇人であり、 ぐうたらでしかないのだ。 其処で嗤ってゐる奴が俺であり、 彼処で嗤ってゐる奴も俺なのだ。 「Crazyって褒め言葉よ」Read More焦燥する魂

