微熱 風邪を引いて微熱がある中、虚ろな目はぼんやりと外界を眺め、 さうして、内界でゆったり浮遊する《吾》に憩ふ。 この安寧は風邪を引いた時のプレゼントで、 この虚ろな時間が私は大好きなのだ。 […]
邂逅 既に《吾》に邂逅してしまった《吾》ほど哀しい《もの》はない。 何故って、《吾》が《吾》において既に断念しなければならないからさ。 断念するとは此の世に対峙することでも背を向けることでもなく、 《世界》 […]
寂寞な闇に囲まれ渺渺と屹立するは彼我の影法師 落下する意識横目に魂魄は昇るつもりが地に自縄自縛 気紛れに弄ばれつ吾が生は波に消えゆる泡沫なれば たまゆらに現はれしものぶん殴りさう […]
春一番心ざわつき闇閉ぢる うたた寝に魂捨つる朧月 暖かき残酷な春にたぢろぎつ 亡きものと巫山戯た一夜春嵐 頭痛する頭に浮かぶは闇の春 Gemini-3.1-Proの […]
幽霊談義 ゆらりと《存在》の背から立ち上りし白き影共が夜な夜な一所に集ひ、 幽霊談義に花を咲かせてゐるのだ。 ――ぶはっ、それで奴はどうしたのか? ――何ね、卒倒したのさ。 ――遂に卒倒したか […]
惑溺 女との性交に溺れる事に飽きた《吾》は、更なる惑溺出来る媚薬を探すのか。 ――本当か? それはただ、性交してゐる時に《吾》に対する客観的な視点が湧き出てしまふ《吾》に幻滅してゐるだけだらう […]
吾を追ふほど闇深くなる冬の夜 冬の夜吾ならざる吾何を思ふや 不気味に嗤ふは月影の吾 咳一つ虚しく響く木枯らしの夜 陽だまりで微睡む吾は夢に溺れる Gemini-3.1-Proの批評 積 緋露雪様、Gemini-3.1-P […]
地獄再生 永らくその《存在》に対して万人が白い目で見てゐた地獄が遂に再生した。 そもそも地獄なくして、此の世に《生》を継続させることには無理があり。 地獄が復活したならば、それは《吾》の自意識 […]
森羅万象の苦 何処からか何《もの》かの懊悩の声が絶えず聞こへて来る此の世において、 森羅万象はその懊悩の声に呼応するやうに己の《存在》の有様に呻吟する。 ――何故、《吾》は《存在》するのか? […]
頭を擡げし《もの》 徐に頭蓋内の闇たる《五蘊場》で頭を擡げた「そいつ」は 蟷螂のやうに鎌で獲物を摑まえる如く、 また、カメレオンが舌を伸ばして獲物を捕へる如くに、 《吾》が《吾》たる根拠を食ひ潰し始めたのだ […]