惚れる その存在を全的に受け容れたいと言ふ欲求に駆られ、 何もかもをかなぐり捨ててでも抱きしめたいのです。 あなたは既に私にとっての欲望の捌け口であり、 私の理想です。 これを恋と言ふのでせう。 切ない思ひを噛み締めつつ […]
幽玄なる重み 20世紀初頭に自身の患者の死の直前の体重と死後の体重を量った アメリカの医師、ダンカン・マクドゥーガルといふ先達がゐることに思ひを馳せ、 確かに其処には体重の差異が認められたやうだが、 それが即ち、「心」若 […]
或る冬の日に 手が悴(かじか)む中、 私は目的もなく、 或る冬の日の夜更けに徘徊したのです。 哀しい女が流した涙は、 凍てつく寒風を起こします。 落ち葉もすっかり落ち尽くした裸の木が、 それを欲してゐるからなのです。 & […]
春の闇烟草吹かして更に闇潛りて潛りて闇に溺るる 亡き者と巫山戲し一夜春嵐目覺めし時は枕濡れをり 焔舞ふ櫻吹雪の花びらのこの身燒きては吾窯變す 西行忌櫻盛りに散り初めて若芽青づく生 […]
心をば踏み潰すなり霞む夜 坂本龍一病に斃れし春半ば 春麗ら終日横になりにけり 春霞薄ぼんやりと生滅す 過去の氾濫生成AI全盛春の晩 Claude-Fable-5の初 […]
焦燥する魂 空きっ腹にのむ煙草に全身が弛緩して行く中、 魂だけは吾を渇仰して、また、世界を渇仰して已まないのです。 髪を振り乱し、形振り構はず魂は貪婪に存在を欣求し続けるのです。 そもそも私の存在は魂と […]
死へ傾く 生と死の均衡が破れたとき、 生者はもう死へとまっしぐらへと突き進む。 これはどうすることも出来ぬことで 絶えず、生と死の均衡の元に生が成り立つ以上、 その均衡が破れれば、死への顚落は必然なのだ。 […]
趨暗性 何故にかうも惹かれるのでせう。 瞼を閉ぢただけでもう闇の世界の入り口に立てるのです。 闇好き、つまり、趨暗性なる私にはこれ程耽溺出来る「遊び道具」は外にはないのです。 或る時期は無限への憧憬から瞼を閉ぢては闇に耽 […]
欠伸する影法師 無線のAntenna(アンテナ)が強烈な空っ風でくう~んと撓み、 その撓みにおれは凭れる資格はあるのかと問ふてみるが、 冬の羸弱な陽射しに欠伸する影法師は、 陽だまりでうつらうつらとうたた寝したくてしやう […]
没落の果てに 嘗ては没落しても這ひ上がる道は狭いながらも残されてゐて、 戦後のこの極東の島国はそれ故に這ひ上がれたのですが、 現在は、最早その道は閉ざされてしまひました。 今以て努力すれば報はれると思ってゐる人は幸せな人 […]